小規模事業者持続化補助金の事例(整体院の事例)

皆さま、こんにちは。

本日は整体院の小規模事業者持続化補助金の支援事例をご紹介します。

支援企業の状況について

院長は20年の業歴を持ち、地方都市の整骨院を渡り歩いて修行を積まれ、2014年に開業。
徐々に固定客は増えていきましたが、自由診療が伸びず保険診療がメインになり、さらにコロナウイルス感染症による影響で客足が落ちてしまい、売上高が前月比50%を切る月も出てくるようになりました。

ご相談と支援の内容について

ご支援の方向性

当事務所では、ご相談に当たってヒアリングを行い、支援の方向性を定めます。

そのために、まずは現在の財務諸表(今回は個人事業のため確定申告書)を分析して、来期の目標利益を達成する売上高を決めます。
今回は小規模事業者持続化補助金コロナ特別対応型の申請を支援するため、申請書の内容に沿ったヒアリングおよび分析調査を行いました。
次の章では、公募要領47ページ付近にある「審査の観点」をもとにまとめてみました。

自社の経営状況分析(妥当性が重要)

まずは事業者の自己紹介を分かり易く述べることが求められます。
事業概要として自己紹介するのですが、単に事業のことを羅列するのではなく

①どのような営業を行っているのか
・提供している商品およびサービス
・お客様の属性
・売上の構成

②整体院のいい部分と悪い部分
・整体院の特徴(いわゆる強みや固定客を獲得できている要因)
・克服するべき課題

③整体院および地域を取り巻く環境
・地域商圏内の需要と当院の占めるシェア
・競争相手とその特徴

などを区分しながら丁寧に落とし込んでいきます。
また、区分することで抜け漏れを防ぎながら分かり易く示すことができます。それと環境の分析には客観的なデータをもとに展開していきます。これらが妥当性につながっていきます。

経営方針・目標と今後のプラン(因果関係が重要)

経営方針、と聞くとなんだか身構えてしまいますが、要するに「自社の経営状況を踏まえて、今後どのようなアクションをおこしていくのか」を示すことが求められます。

方針を院長とはなしあった結果、課題となっている集客力を高めるために、インターネットを活用した集客を行っていく。そのターゲットはゴルフや野球、マラソンなどを楽しむスポーツ愛好者となりました。

そのターゲットに対して、ホームページをリニューアルして当院の施術内容の説明や、コンディションが改善する仕組みについて述べることで効果的であることを訴求し、集客力を高めていく方針です。

補助事業計画の有効性(具体的な内容と、その効果を仮説する)

補助事業計画の有効性もしっかり見られるので採択のためにはしっかり書きたいところです。

今回の事例では
・通いにくいお客様に対して、SNS等を通じたオンラインでの相談窓口を設置
・どのようなホームページにリニューアルするのか、フォーアフター
・完成までのスケジュールを組み立てる
・補助金で取り組んだ結果、自院の売上がどのように変わっていくのか
という点を盛り込みました。

この記事を書いた人

川橋 隆則

中小企業診断士 当事務所の代表を務めています

パティシエからスタートして、システムエンジニアとなり、その後に経営コンサルタントとなった
ちょっと変わった経歴の持ち主です。