ものづくり補助金の加点項目を抑えよう~加点項目の取得方法~

皆さん、こんにちは。

今日はものづくり補助金の加点項目について紹介したいと思います。

ものづくり補助金の審査では、事業計画書の内容を元に審査されますが、事業計画とは別に、審査にプラスになる「加点項目」というものがあります。採択/不採択は「事業計画書の内容」と「加点項目」の両方で決まります。

一方で、その加点項目とはいったいどのようなものか、どうすれば加点項目を取得できるかよくご存じでない方もいらっしゃるかと思います。そこで今回はものづくり補助金の主要な加点項目の取得方法について紹介します。

※2022年8月23日時点の情報です。最新情報は各ウェブサイトでご確認ください。

1.経営革新計画(成長性加点)

おすすめ度:★☆☆

経営革新計画とは、中小企業が新事業に関する計画を作成し、都道府県から承認を受ける制度です。承認を受けると、日本政策金融公庫から特別利率で融資が受けられるなど、さまざまな支援策の対象になります。

(参考)経営革新計画のフォーマット

参考:東京都産業労働局「経営革新計画」https://www.sangyo-rodo.metro.tokyo.lg.jp/chushou/shoko/keiei/kakushin/

ポイント

  • 経営革新計画のスケジュールや申請方法は都道府県により異なります。
  • 事業計画書は所定のフォーマットで15ページ程度の作成が必要になり、それなりのボリュームがあります。申請書の作成には相応の時間がかかるでしょう。
  • 申請から承認までに2~3か月はかかります。加点項目として経営革新計画を狙うのであれば、計画的な準備が必要になります。

経営革新計画の策定には手間や時間がかかるため、加点項目としてはおすすめしづらいのですが、事業計画そのもののブラッシュアップであったり、時間的に余裕がある場合には挑戦してみても良いでしょう。

2.事業継続力強化計画(災害等加点)

おすすめ度:★★☆

事業計画力強化計画とは、中小企業が策定した防災・減災の事前対策に関する計画を経済産業大臣が「事業継続力強化計画」として認定する制度です。認定を受けた企業は税制措置や金融支援、補助金の加点などの支援策が受けられます。

参考:中小企業庁「事業継続力強化計画」

https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/antei/bousai/keizokuryoku.htm

ポイント

  • 中小企業庁サイトに掲載の「事業継続力強化計画 策定の手引き」に手順が丁寧に記載されており、比較的作成が容易です。
  • 計画書は所定のフォーマットで7ページ程度の作成が必要になります。手引きにポイントなどが丁寧に記載されているため、計画の策定に慣れていない方でも、頑張れば1~2日で作成できます。
  • 事業継続力強化計画の申請は電子申請システムで行います。
  • 申請から認定までは約45日です。申請〆切日まで2か月以上ある場合には挑戦してもよいでしょう。

3.パートナーシップ構築宣言(政策加点)

おすすめ度:★★★

パートナーシップ構築宣言とは、「取引先との共存共栄関係の取り組み」や「取引条件のしわ寄せ」防止を、代表者の名前で宣言するものです。
パートナーシップ構築宣言ポータルサイトhttps://www.biz-partnership.jp/

ポイント

  • パートナーシップ構築宣言の作成は容易で、15~30分あれば作成できます。
    作成にあたっては、同業他社の宣言を参考にするとよいでしょう。
  • 申請はポータルサイト上で完結します。
  • 申請から1週間程度で「宣言」がポータルサイト上に公表されます。
  • 単に申請して終わりではなく、振興基準(取引慣行)等を遵守し、今まで以上に適切な企業活動を行っていくことが求められます。


いかがでしたでしょうか。

加点項目が0個の場合の採択率は約3割ですが、加点項目が3個の場合の採択率は約8割になります。加点項目の数が多いとそれだけ採択率は上がりますので、ぜひ加点項目の取得に向けて挑戦してみてはいかがでしょうか。

■(参考)加点項目の数別の採択率

出典:ものづくり補助金総合サイト

https://portal.monodukuri-hojo.jp/dataportal.html」

当事務所では、経営革新計画や事業継続力強化計画の申請支援実績もあります。
初回相談は無料ですので、ぜひお気軽にご相談ください。

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この記事を書いた人

川橋 隆則

中小企業診断士 当事務所の代表を務めています

パティシエからスタートして、システムエンジニアとなり、その後に経営コンサルタントとなった
ちょっと変わった経歴の持ち主です。