小規模事業者持続化補助金 『一般型』と『コロナ特別対応型』の違いは?

小規模事業者持続化補助金 『一般型』と『コロナ特別対応型』の違いは?

前回の記事では、持続化補助金と持続化給付金の違いについてご説明しました。

今回は、持続化補助金についてもっと詳しく見ていきましょう。

持続化補助金とは?

持続化補助金は、正式名称を「小規模事業者持続化補助金」と言います。

小規模事業者が行う販路開拓、生産性向上のための取組に必要な経費の一部を支援する制度で、現在「一般型」「コロナ特別対応型」の2種類があります。

商工会や商工会議所のサポートを受けながら経営計画書や補助事業計画書などの書類を作成し、審査にかけて採択が決定されたら、補助を受けることができます。

※2020年12月10日でコロナ型特別対応型の新規受付は締め切っております。

一般型とコロナ特別対応型の違いは?

【コロナ特別対応型】

今回の新型コロナウイルス感染症流行の影響を受け、今まで持続化補助金を申請していなかったけど挑戦してみた、という事業者の方も多いのではないでしょうか。

こちらは、新型コロナウイルス感染症によって影響を受けた事業者を対象として、それを乗り越えるための対策を講じ経営計画を作成し、その計画に沿って地道な販路開拓等に取り組むための費用を補助するものです。

コロナ特別対応型で補助を受けるには、補助対象経費の6分の1以上が以下のいずれかの要件に当てはまっている必要があります。

複数の類型に当てはまっている場合、投資額の合計額が補助対象経費の6分の1以上であれば補助対象となります。

[コロナ特別対応型 3つの類型]

A サプライチェーンの毀損への対応

顧客への製品供給を継続するために必要な設備投資や製品開発を行うこと。

B 非対面型ビジネスモデルへの転換

  非対面・遠隔でサービス提供するビジネスモデルへ転嫁するための設備・システム投資を行うこと。

C テレワーク環境の整備

  従業員がテレワークを実践できるような環境を整備すること。

当てはまる類型により補助率が違い、Aは2/3、BとCは3/4の補助率となっております。

複数の類型に当てはまる場合、BかCの類型が含まれていれば、全補助対象経費が3/4の補助率となります。

そして補助上限額は100万円と、一般型よりも上限額は高くなっています。

そして特徴的なのが、採択前に使った経費もさかのぼって計上が出来るというところです。

一般的に、補助金は採択後に使用した経費しか認められません。しかし、コロナ特別対応型は2020年2 月18日以降に発生した経費を対象として申請が出来ます。

【一般型】

コロナ特別対応型の方が補助率も高く上限額も高いので、コロナ特別対応型には申請したけど一般型は最初から眼中に無し…という事業者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。

しかしながら、コロナ特別対応型は回を重ねるごとに採択率が下がっており、第3回の採択率は33.95%と、かなり倍率が高くなっております。

内容によっては一般型でも申請できる場合がありますので、念のため一般型にも申し込んでおくといいかもしれません。

コロナ特別対応型に申し込んでいて採択待ちの場合でも、一般型に申し込むことが可能です。

一般型はコロナ感染症対策とは関係なく、経営計画に基づいて小規模事業者の販路開拓や、生産性向上の取組に必要な経費の一部を支援します。

補助率は2/3で、上限は50万円が原則となっております。

自社ホームページの作成、販促用チラシの作成、ECサイトの構築、展示会への出展、商品開発のための機械を購入、チラシのポスティング、コンサルタントの指導などに使うことが出来ます。

そしてコロナ特別対応型と違う点で注意して欲しいのが、採択前に使った経費はさかのぼって計上は出来ないというところ。

もし、「コロナ特別対応型で採択されなかったから一般型で申請しなおしたい」「コロナ特別対応型で採択されるか不安だから、一般型でも申請しておきたい」という事業者の方がいらっしゃれば、覚えておきましょう。

採択率アップのためにも専門家のサポートを

前回の記事でもご説明しましたが、補助金は給付金とは違い、要件を満たとしても応募してきた事業者全てに行き渡る訳ではありません。枠が決まっておりその枠を勝ち取らなければならないので、より質の高い資料を作成しなければなりません。

当事務所では持続化補助金の申請書類の作成・添削サポートも行っており、ノウハウと採択実績もございます。

事業にしっかり集中して取り組むためにも、補助金申請サポートをご利用してみてはいかがでしょうか。

「書き方が全く分からない…」という方から「前回申請を出したけど落ちてしまった…」という方まで、まずはお気軽にご相談ください。

この記事を書いた人

川橋 隆則

中小企業診断士 当事務所の代表を務めています

パティシエからスタートして、システムエンジニアとなり、その後に経営コンサルタントとなった
ちょっと変わった経歴の持ち主です。