皆さん、こんにちは。今日は、金融機関に融資を申し込む際、決算書以外にもチェックされているものを紹介したいと思います。本記事作成にあたっては、信用金庫に勤めていたTさんに協力いただきました。Tさん、ありがとうございました。
チェックされているのは決算書の内容だけではない!
融資の可否は、決算書の内容でほぼ決まるのでは…と思われているかもしれません。
しかし、金融機関では決算書以外の内容もしっかりとチェックしているんですよ。
特に昨今、決算書の内容や保証・担保だけでなく、その会社の事業内容や成長可能性などを評価して行う「事業性評価融資」なども注目されつつあり、決算書以外の情報が重視される傾向にあります。
実際にチェックされるのはどんなところ?
※チェックポイントは金融機関や担当者によって異なります。
・経営者の人柄
真面目さ、誠実さ、責任感、前向きであるか等、あらゆる角度から総合的に判断しています。
また、実地調査では、従業員の関係性もチェックしています。従業員のことを大切にしているか、従業員との関係は良好かといった点も見られています。
・事業に対する姿勢
事業に対して前向きか、熱意があるか。
また、熱意だけではなく、事業に対してどれだけ具体的に考えられているかという点も見られます。しっかりと自分の事業に対する考えを言葉にできるようにしておくと良いでしょう。
・会社の数字に対する意識
金融機関の担当者から決算書の内容について質問されるかと思います。
その際に、あいまいな受け答えをしたり、わからないとばかり言っていると融資担当者に「この人にお金を貸して大丈夫かな…」と思われてしまいます。逆に言えば質問に対して適切に答えられれば、金融機関からの信頼度をあげることができます。
また収益管理ができているかという点もポイントになります。
損益分岐点売上高を把握しているか、経費は適切か、入出金予定が管理できているか等…。
月次試算表に基づいて財務状況をしっかり把握しておきましょう。
・借入の意味を考えているか
その借入が必要なのか、なぜその金額が必要なのか、根拠を持って説明できるかどうかといった点です。漠然と「お金が足りないから、お金を借りたいから」だけでは不十分です。
特に運転資金の場合には資金繰り表など、根拠をもって説明できるとよいでしょう。
・資料提出に協力的か、レスポンスが速いか
融資の申し込みにあたっては、多くの資料が必要になります。
また、追加資料の提出を求められる場合もあります。
資料がそろわなければ銀行の審査も滞ってしまいます。時間がかかってしまう場合には、事前にその旨を伝えましょう。早めのレスポンスを心がけるだけでも好印象です。
決算内容が悪くても諦めるのは早い!
・税理士と協力して、決算内容をしっかりと把握する
決算内容をしっかりと把握しましょう。業績が振るわなかった場合には、なぜよくなかったのかその原因を分析し、どのような改善策を講じていくか方針を決めましょう。そのうえで融資担当者に伝えられるようにしましょう。
・事業計画書をつくる
事業計画書は本気度を伝える最高のツールです。まだ作っていない…という場合にはぜひ作ってみましょう。様々な支援機関のHPで事業計画書の書き方が紹介されています。
マンガでわかる「はじめての経営計画」編(ミラサポ)
https://mirasapo-plus.go.jp/hint/16996/
融資に成功した事業計画書から学ぶ、書き方の極意(起業・経営支援サイト「ドリームゲート」)
https://www.dreamgate.gr.jp/contents/column/how-to-write-business-plan
・金融機関や担当者によっても対応は異なる
同じ内容でも金融機関や担当者によって判断が変わるケースもあります。1行に断られたから駄目だ…などと思わず、ほかの金融機関に当たってみるのもよいでしょう。
最後に・・・・
いかがでしたでしょうか。
今回は、融資の際にチェックされる決算書以外のポイントについて紹介いたしました。当事務所では、融資獲得に向けた支援も行っております。
ぜひお気軽にご相談ください(初回相談無料)。