持続化補助金の2次募集、採択率はどのくらい?

皆さん、こんにちは。王子かわはし事務所の川橋です。

前回は小規模事業者持続化補助金の2次募集について説明しましたが、今回はもう少し内容を踏み込んで、今回の募集の採択率について予想してみようと思います。

予算の規模と採択者数の規模

まず、小規模事業者持続化補助金の予算規模ですが、平成28年2次補正予算より、120億円が計上されています。このなかで、約15,500件の販路開拓につなげるとあります。要は15,500件を採択するぞ、ということです。

賃上げ、雇用対策、海外展開、買い物弱者対策などの取組内容によっては上限額が倍の100万円となり、熊本の被災地域には200万円とありますが、増額分をおおよそ通常の上限額の3割増し程度と見積もると、1社あたり65万円、15,500件なので100.8億円、その他は、スタッフの人件費や審査の報酬など、事務局側の費用ということになるかと考えられます。

前回公募の採択件数

前回、つまり1月27日に締め切られた補助金の採択件数ですが、一般型は商工会議所と商工会連合会と合わせて14,875件、熊本地震対策型は1,192件、台風激甚災害対策型は150件でした。合わせて16,217者が採択されたことになります。

今回公募の採択件数

公募要領と公式サイトの新着情報によると、今回の採択件数は6,000件程度とあります。当初の採択件数15,500件に対して、1次募集の採択件数と追加募集の採択予定数を合わせると少し足りないのでは?という気もします。ちなみに上限額が200万円の台風激甚災害対策型と熊本地震型は合わせて638件、共同申請の採択者は代表のみ掲載されるので、一目見ると予算が余っているのでは?と思われるかもしれません。

今回公募は残余額10億円に加えて、追加予算20億円の合わせて30億円が計上されているようです。

採択率はどうなる?

そして気になる今回の採択率ですが、1月に募集のあった前回よりも採択率が高いのでは?というのが私の予想です。

理由1:公募期間が短いから

公募期間を比較すると、前回の公募期間は「平成28年11月4日」から「平成29年1月27日」までの84日間です。今回は「平成29年4月14日」から、「平成29年5月31日」までの48日間と、前回と比べて6割弱の期間しかありません。前回に残念ながら不採択だった事業者は前の申請を使えば申請書を作成する時間を短縮することが出来ると思いますが、締め切りまでの期間が短いために断念してしまう方も多くいるかもしれません。

理由2:事業実施期間が短いから

次に、事業実施期間ですが、今回の募集は7月中に交付決定とありますので、前回に比べて3ヶ月ほど事業実施期間が短くなります。短い期間となり、出来ることが限られるために断念してしまう方が多くいる可能性があります。

理由3:前回に採択された事業者は対象外だから

また、前回に採択された事業者は今回応募ができません。比較的(?)審査の点が高かった申請については前回に採択されているため、今回の採択されるための計画の水準は前回に比べて低くなることが考えられます。

以上の理由より、

  • ライバルの数が少ない
  • 手強いライバルがすでに採択されている

ということが考えられ、今回の採択率は総じて高いのではないか、というわけです。

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この記事を書いた人

川橋 隆則

中小企業診断士 当事務所の代表を務めています

パティシエからスタートして、システムエンジニアとなり、その後に経営コンサルタントとなった
ちょっと変わった経歴の持ち主です。