「補助事業計画の有効性」とは?

「補助事業計画の有効性」とは?


前回の記事では、持続化補助金採択のためには公募要領を見るべきだとご説明しました。

審査のポイントは全て公募要領に書かれているからです。

今回は、加点ポイントのひとつである、「補助事業計画の有効性」について解説します。


「補助事業計画の有効性」について詳しく見てみよう


前回の記事「必見!補助金、採択されたいなら〇〇を読むべし!」にて、小規模事業者持続化補助金の書類を作る際の加点基準として

①自社の経営状況分析の妥当性

②経営方針・目標と今後のプランの適切性

③補助事業計画の有効性

④積算の透明・適切性

の4つがあるとご説明しました。

そのなかの「③補助事業計画の有効性」では、

「補助事業計画は具体的で、当該小規模事業者にとって実現可能性が高いものとなっているか」

「地道な販路開拓を目指すものとして、補助事業計画は、経営計画の今後の方針・目標を達成するために必要かつ有効なものか」

「補助事業計画に小規模事業者ならではの創意工夫の特徴があるか」

「補助事業計画には、ITを有効に活用する取り組みが見られるか」

というところを見られます。

ひとつずつ見ていきましょう。


補助事業計画は具体的で、当該小規模事業者にとって実現可能性が高いものとなっているか



補助金を活用した事業は期間内にきちんと実施できるか、事業の実現可能性はあるか、などを見られます。

補助金での実現が難しい壮大な事業を書いてしまうと、採択は厳しくなってしまいます。

自分でその判断が難しいという方でも、商工会議所や商工会の方に相談すれば大丈夫です。

きちんと補助金の範囲内で出来る、現実的な事業を書きましょう。


地道な販路開拓を目指すものとして、補助事業計画は、経営計画の今後の方針・目標を達成するために必要かつ有効なものか


『様式2』の 『4.経営方針・目標と今後のブラン』とちゃんと整合性がとれている補助事業の内容になっているかを見られます。

『様式2』の 『4.経営方針・目標と今後のブラン』では、今後の課題を書くことになりますが、その課題を補助金でどうやって解決するかを書きましょう。


そうすることによって、申請書にまとまりが出ます。

書類を作成していく際は上から順に書いていく方が多いと思いますが、補助金で何をしたいか決まっている場合は、

『様式3』の『2.販路開拓等の取組内容』を書いた後に『様式2』の 『4.経営方針・目標と今後のブラン』を考えると書きやすいです。

具体的には『様式3』の『2.販路開拓等の取組内容』を審査されます。


補助事業計画に小規模事業者ならではの創意工夫の特徴があるか


「うちはこんな創意工夫をしています!」というのをアピールするために、『創意工夫をしているところ』と文章で書いてしまいましょう。


一見力技に見えますが、小規模事業者持続化補助金の審査員は短時間で大量の書類を審査します。


そのため、『加点ポイントはここに書いてますよ!』とアピールするのはとても重要なのです。


これは他の項目でも言えることなので、だらだらと文章を書くだけでなく、見出しや段落を入れて見やすい書類にしましょう。


補助事業計画には、ITを有効に活用する取り組みが見られるか


申請の内容によってはここで躓いてしまう方もいらっしゃるかもしれません。ですがこちらも重要な加点項目になりますので、積極的に書きましょう。


例えばチラシを作成する場合はチラシにお店のHPに繋がるQRコードを配置したり、新しくソフトウェアを購入して経理や会計業務を効率化したり…


苦しいこじ付けは逆効果ですが、少しでもITが活用できないか考えてみましょう。


加点ポイントをしっかり把握しよう


前回の記事と合わせて、どうすれば加点ポイントが貰えるかをご説明してきました。

採択されている事業者は、この加点ポイントを上手くおさえた資料作りをしているのです。

当事務所では多くの事業者の方の持続化補助金サポートをしており、資料作りのコツもしっかり把握しております。

一度不採択になってしまった方から初めて申請される方まで、小規模事業者持続化補助金のことについてお悩みの方はお気軽にご相談ください。

この記事を書いた人

川橋 隆則

中小企業診断士 当事務所の代表を務めています

パティシエからスタートして、システムエンジニアとなり、その後に経営コンサルタントとなった
ちょっと変わった経歴の持ち主です。